「がん保険って、入った方がいいんでしょうか?」
これは、お金の相談を受ける中でも特によく聞く質問です。
テレビやネットでは「がんは誰でもなる」「治療費が高額」といった情報が多く、不安を感じてしまいますよね。
一方で、がん保険に入っていない人も意外と多いのが現実です。
この記事では、
・がん保険の加入率という客観的なデータ
・がん保険が本当に必要な人
・逆に、なくても困らない人
この3点を整理しながら、「自分はどうすべきか」を判断できるように解説していきます。
がん保険の加入率は約4割という現実
まず知っておきたいのが、がん保険の加入率はおよそ4割程度だという点です。
つまり、半分以上の人は加入していないということになります。
「がんは身近な病気」と言われる割に、加入率が100%ではない。
ここに、がん保険の本質があります。
多くの人は
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医療保険には入っている
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でも、がん保険までは入っていない
という選択をしています。
これは「がん保険は必ずしも全員に必要な保険ではない」ということを示しています。
そもそも、がん保険は何に備える保険?
がん保険は、がんと診断されたときや治療を受けたときに給付金が出る保険です。
主な保障内容は次のようなものです。
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がんと診断されたときの一時金
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がんによる入院・通院への給付金
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抗がん剤治療や放射線治療への給付
ここで大切なのは、医療費そのものよりも「治療が長引いた場合の生活への影響」に備える保険だという点です。
医療費については、公的医療保険と高額療養費制度があります。
そのため、「治療費が払えなくなる」というケースは、実はそれほど多くありません。
問題になりやすいのは、
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働けない期間が長くなる
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収入が減る
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生活費の負担が重くなる
こうした部分です。
がん保険が「必要な人」の特徴
では、どんな人ががん保険に向いているのでしょうか。
代表的なケースを見てみましょう。
貯蓄があまり多くない人
もしがんになったとき、「数十万円〜100万円程度の出費が続くと不安」という人は、がん保険が支えになることがあります。
診断一時金は、治療費だけでなく生活費にも使えるため、精神的な安心感があります。
自営業・フリーランスの人
会社員と違い、
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病気になると収入が止まりやすい
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傷病手当金がない
こうした働き方の人は、がん保険の一時金が収入補填の役割を果たすことがあります。
固定支出が多い人
住宅ローンや教育費など、毎月の支出が大きい家庭では、一時的な収入減が家計に大きな影響を与えます。
「生活を止めないための備え」として、がん保険を選ぶのは一つの考え方です。
安心感を重視したい人
数字上は不要でも、「もしもの時にお金の心配をしたくない」という気持ちを大切にしたい人もいます。
この場合、保険料を“安心料”と割り切れるかどうかがポイントです。
がん保険が「不要な人」の特徴
一方で、がん保険がなくても困りにくい人もいます。
十分な貯蓄がある人
治療費+生活費を自己資金でまかなえる人は、保険の必要性は低くなります。
保険は「足りない部分を補うもの」だからです。
公的制度を理解している人
高額療養費制度の仕組みを理解し、「医療費には上限がある」と把握できている人は、冷静な判断がしやすくなります。
他の保障でカバーできている人
医療保険や就業不能保険などで、すでに十分な備えがある場合、がん保険を重ねる必要はありません。
保険より貯蓄・運用を重視したい人
毎月の保険料を「将来の資産形成に回したい」という考え方も、合理的な選択です。
判断のカギは「がんになった時のお金の流れ」
がん保険を考えるときは、「医療費はいくらかかるか?」ではなく、「がんになったら、家計はどう変わるか?」を考えることが大切です。
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収入はどのくらい減るか
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どのくらいの期間、働けない可能性があるか
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貯蓄でどこまで耐えられるか
これを一度、紙に書き出してみるだけでも、答えはかなり明確になります。
よくある誤解と注意点
最後に、よくある誤解を整理しておきます。
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がん保険に入れば「完全に安心」ではない
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特約を付けすぎると、保険料が高くなりすぎる
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若いうちに入れば良い、とは限らない
大切なのは、「なんとなく不安だから」ではなく、「自分の家計に合っているか」で選ぶことです。
まとめ
がん保険は、入るべきか・入らないべきかが決まっている保険ではありません。
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貯蓄
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働き方
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家計の余裕
これによって、答えは人それぞれ変わります。
不安を感じたら、まずは「がんになったときのお金の流れ」を整理してみてください。
その上で必要だと感じたなら、がん保険は心強い味方になりますし、不要だと判断できたなら、それも立派な選択です。
大切なのは、自分で納得して選ぶことです。
