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“実家の空き家”どうする?放置で起きる3つのリスクと安全な対処法

少し前までは「そのうち片づければいいか」と放置されがちだった実家の空き家。
しかし今、空き家の管理をめぐるトラブルが全国的に急増しています。
相談件数は年々増えており、「とにかく何から手をつけたらいいかわからない」という声がとても多いです。
この記事では、空き家を放置すると実際にどんな問題が起きるのか、そして現実的な対処法をわかりやすくまとめました。

空き家を放置すると起きる3つの大きなリスク

① 固定資産税が6倍になる可能性

空き家を放置し、倒壊の危険性が高くなると「特定空家」に指定されることがあります。

特定空家になると、土地の固定資産税の“住宅用地特例(最大1/6)”が使えなくなり、税額が約6倍になることも。

〔具体例〕

  • 通常:土地の固定資産税 6万円/年

  • 特定空家に指定:36万円/年に増額

伊東市でも老朽化した別荘や長期間使われていない家が増えているため、今後指定が増える可能性があります。


② 倒壊・火災・雑草などで近隣トラブルに発展

「空き家の草が道路にはみ出している」「屋根材が飛んできた」
こうした近隣からの苦情は実際に多く、所有者に法的責任が及ぶ場合もあります。

〔実際にあるトラブル例〕

  • 強風でトタン屋根が外れ、隣家の窓を破損

  • 枯れ草が燃えて近隣の庭木に延焼

  • 野良猫や害獣が住みつき、悪臭トラブルへ

放置期間が長くなるほど、修繕費は数十万円〜100万円単位に膨らみます。


③ 相続登記がされていないと“話が進まない”

2024年4月から相続登記が義務化されました。
空き家を相続したまま登記を放置すると、将来売るときに相続人全員の同意が必要になり、話が進まなくなるケースが多発しています。

〔よくあるケース〕

  • 親が亡くなり、兄弟4人で相続 → 登記を放置

  • 売却や解体を進めたいが、1人が遠方にいて連絡が取れない
    → 売却が5年進まない、管理費だけがかかり続ける

空き家の解決策は“4つのパターン”だけ

空き家の対処は複雑に見えますが、実は選択肢はシンプルです。


① 売却(更地/建物付き)

最も手間が少ない解決策です。
古家付きで売る場合、買主が自分の判断でリフォームできるため、意外に売れることがあります。

〔売却する場合の手順例〕

  1. 固定資産税評価証明書を取得

  2. 相続登記・所有権を確認

  3. 近隣相場を調べる

  4. 査定依頼(複数社推奨)

  5. 契約〜引き渡し

伊東市の場合、別荘地や傾斜地など評価が難しいため、相場のブレが大きいのも特徴です。


② 賃貸にして収益化する

長期賃貸だけでなく、最近は民泊・一時利用・シェアハウスなど選択肢が増えています。

〔収益化の現実例〕

  • 老朽化した家 → 20万円で最低限の補修 → 月3万円で貸し出し

  • 空き家をリフォームして古民家風に → 月6〜8万円で賃貸

  • 別荘地の家 → 週末限定の短期貸しで月5〜10万円

ただし「雨漏り・基礎・シロアリ」などの点検が必須です。


③ 自分(家族)が使うためにリフォーム

「両親の介護拠点にする」「子ども世帯の週末拠点にする」など、利用価値がある場合に向いています。

〔具体例〕

  • 100万円以内:屋根補修+水回り交換+外回り整備

  • 300〜500万円:フルリフォーム(耐震補強含む)

  • 800万円〜:家全体を現代仕様に改修

伊東市の築古物件は湿気が多いため、断熱・換気対策が重要です。


④ 解体して土地活用する

建物が老朽化しすぎている場合は、解体が最も安全です。

〔解体費の目安〕

  • 木造30坪:120万〜180万円

  • RC造30坪:200〜300万円

  • 伊東市・海沿いの物件:重機搬入が難しく高額になりやすい

解体後は駐車場や太陽光などの活用も可能です。

空き家の判断は“最初の5ステップ”で決まる

空き家の状態や、家族の意向によって選択肢は変わります。
まずは次の5ステップで現状を整理すると進めやすくなります。


ステップ1:法務局で相続登記の状況を確認

未登記なら、まずはここから。
兄弟が多い場合は早めの話し合いがポイントです。


ステップ2:家の劣化状況をチェック

  • 雨漏り

  • 基礎のひび割れ

  • 白アリ

  • 外壁の浮き

  • 庭木の繁茂

家の状態で“売るか・直すか”の方向性が8割決まります。


ステップ3:固定資産税評価を確認

評価額が高い=売却しやすい
評価額が低い=活用か解体が向く
といった傾向があります。


ステップ4:近隣相場を調べる

伊東市はエリアによって相場差が大きく、
例:伊東駅周辺と一碧湖周辺では価格帯が大きく異なります。


ステップ5:家族の意向をまとめる

  • 売りたい人

  • 残したい人

  • 使いたい人

方向性が違うと、管理費だけがかかり続けます。

まとめ:空き家は“動けば解決する”が、放置すると問題が大きくなる

空き家を放置すると、

  • 税金の負担増

  • 近隣トラブル

  • 資産価値の低下

  • 相続問題の長期化
    といったリスクが一気に大きくなります。

逆に、
状態を把握し、方向性を決めて動き始めれば、ほとんどの空き家は解決できます。

もし「うちの空き家はどうしたらいい?」という状況なら、現状チェックのポイントだけでもお気軽に相談くださいね。

伊藤宏治

伊藤宏治

CFP®認定者、宅地建物取引士、リフォームスタイリスト1級。お金、不動産、住まいの3つの視点から、お客様の「豊かな暮らし」を実現するお手伝いをしています。「ライフプランニング」「住宅購入・売却」「リフォーム」といった、人生の大きなイベントで役立つ知識を、専門家ならではの視点で分かりやすく解説。皆さんの選択がより良いものになるよう、心を込めて情報をお届けします。

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