不動産×お金の不安を解消し、あなたの人生設計をサポートします。購入・売却、相続、資産運用まで ワンストップで最適な解決策をご提案。

Instagram
LINE
電話
※営業禁止
メール
お金

【FPが解説】繰下げ受給って本当にお得?65歳以降の年金の受け取り方を徹底比較

「年金を70歳から受け取ると42%増える」と聞いたことはありますか?
確かに、65歳よりも遅く受け取ると年金額は増えます。
でも、「長生きすれば得」「早くもらったほうが安心」と意見が分かれるテーマでもあります。
どちらが本当に自分に合っているのか――。
今回は、CFP(ファイナンシャル・プランナー)の立場から、繰下げ受給の仕組みと判断のポイントをわかりやすく解説します。

繰下げ受給とは?基本の仕組みをわかりやすく解説

老齢基礎年金や老齢厚生年金は、原則として65歳から受け取れる仕組みです。
しかし希望すれば、66歳から75歳までの間に「繰下げ」して受け取ることもできます。

受け取りを1か月遅らせるごとに、0.7%ずつ増額され、
70歳から受け取れば 42%アップ
たとえば65歳から年80万円もらえる人が70歳からにすると、
→ 80万円 × 1.42 = 約113万円/年 になります。

いくら増える?65歳・68歳・70歳で受け取った場合の比較

受給開始年齢 増加率 年金額(例:65歳で80万円の場合)
65歳 ±0% 80万円
68歳 +25.2% 約100万円
70歳 +42% 約113万円

一見、繰下げたほうが断然お得に見えますが、受け取りを始める時期が遅い分、元を取るまでに時間がかかります。

たとえば65歳から受け取る人と70歳から受け取る人を比較すると、約12~13年(82~83歳)で差が逆転する計算になります。
つまり、長生きできる自信がある人ほど繰下げは有利になります。

CFPが教える豆知識:繰下げのメリットと“落とし穴”

繰下げの大きなメリットは、

・生涯にわたって増額された年金を受け取れる

・物価上昇(インフレ)にも強い

という点です。

一方で注意すべき“落とし穴”もあります。

・70歳までの間は年金がまったく入らないため、貯蓄が必要。

・健康状態や働く予定によっては、早く受け取ったほうが安心。

・遺族年金を受け取る配偶者がいる場合、繰下げすると支給開始時期が遅れることも。

つまり、「長生きするかどうか」だけでなく、「家計の現金フロー」や「家族の年金構成」を見て判断することが大切なんです。

どんな人に向いている?判断のポイント3つ

1️⃣60代後半も働く予定があり、当面の生活費に余裕がある人
2️⃣ 健康に自信があり、長寿の家系の人
3️⃣ 公的年金以外の収入(企業年金・iDeCoなど)がある人

逆に、「貯蓄を切り崩して生活するタイプ」の方は、早めの受給も選択肢です。
繰下げをするかどうかは、“老後資金全体の設計”の中で考えることがポイントです。

まとめ:年金の受け取り方は“人生設計の最終ステップ”

年金は、人生100年時代の「安定した収入源」。
その受け取り方ひとつで、老後の安心感が大きく変わります。

数字だけで判断するのではなく、
✅今の収支
✅今後の働き方
✅家族構成
を総合的に見て考えることが大切です。

「私の場合はどの受け取り方が得?」と迷ったら、ぜひ一度ご相談ください。
こうじさんがあなたの家計データをもとに、最適なシミュレーションをお手伝いします。

伊藤宏治

伊藤宏治

CFP®認定者、宅地建物取引士、リフォームスタイリスト1級。お金、不動産、住まいの3つの視点から、お客様の「豊かな暮らし」を実現するお手伝いをしています。「ライフプランニング」「住宅購入・売却」「リフォーム」といった、人生の大きなイベントで役立つ知識を、専門家ならではの視点で分かりやすく解説。皆さんの選択がより良いものになるよう、心を込めて情報をお届けします。

関連記事

PAGE TOP