親の体調悪化や転倒など、介護はある日いきなり始まることがあります。
しかし、何から手をつければ良いのか分からず、気持ちだけが焦ってしまう人も多いものです。
この記事では、初めて介護に向き合う家族が「まず最初にやるべき5つのステップ」を、順番にわかりやすくまとめました。
この流れを知っておけば、不安を抑えながら落ち着いて対応できます。
最初にやるべき5つのこと
① 市区町村の窓口で“要介護認定”を申請する
介護保険サービスを使うためには、まず「要介護認定」が必要です。
これは自治体が「どのくらい介護が必要か」を判断するものです。
● 申請先
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市役所・町役場の高齢者福祉課
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包括支援センターでも代行してくれます
● 用意するもの
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介護保険被保険者証
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マイナンバー
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印鑑
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主治医の情報
申請をしてから結果が出るまでには、通常 30日ほど かかります。
② 主治医に状況を伝え、“主治医意見書”の作成を依頼する
要介護認定では医師の意見書がとても重要です。
普段の生活状況や心配していることを正確に伝えることがポイントです。
● 伝えておくと良い内容
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最近の転倒や物忘れの状況
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食事・入浴・トイレなどの困りごと
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一人暮らしなのか同居なのか
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服薬の状況
医師が実態を知っているほど、適切な認定につながります。
③ 自宅に“認定調査員”が訪問するので準備をしておく
市区町村の調査員が家に訪問し、
「日常生活がどれくらい自力でできるか」を確認します。
● よく見られるポイント
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歩行が安定しているか
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トイレ動作は一人でできるか
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服薬管理は自分でできるか
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認知症の症状があるか
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料理や掃除など家事が可能か
普段より頑張ってしまうと、実情より軽い認定になることもあります。
普段どおりの様子を見てもらうことが大切です。
④ ケアマネジャーを選び、今後の生活プランを相談する
要介護認定が出たら、次は介護サービスの専門家であるケアマネジャー を選びます。(要支援の場合は地域包括支援センター)
ケアマネジャーは、
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利用するサービスの相談
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事業所の手配
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介護保険の手続き
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家族の悩み相談
などをまとめて行ってくれます。
信頼できる人を選ぶことで、その後の介護生活がぐっと楽になります。
⑤ 家族で“役割分担”と“今後の方針”を話し合う
最後に、家族の負担を減らすためにも「役割分担」を明確にします。
● 話し合っておくべきこと
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誰が平日の対応をするか
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通院の付き添いをどうするか
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費用負担をどう分けるか
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遠方の家族は何ができるか
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施設入所の検討タイミング
最初に方向性を決めておくことで、トラブルや精神的な負担が大きく減ります。
■ まとめ
介護は突然やってくるものですが、「何から始めるか」がわかっていれば、落ち着いて行動できます。
最初にやるべき流れはこの5つです。
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要介護認定の申請
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主治医へ状況共有
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認定調査の準備
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ケアマネジャー選び
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家族で役割分担を決める
一つずつ進めていけば、必要な支援を無理なく整えることができます。
困ったときは早めに地域包括支援センターや専門家に相談することも大切です。
