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物件取得予算の考え方

取得する物件の予算を構成するのは、頭金や借入金、諸費用です。

ご自身の家計に応じた予算組みをしないと、後々返済がきつくなり、せっかく取得した物件を手放さざるを得ないことになってしまいます。

無理のない資金計画を立てることが大事です。

取得する物件予算の決め方

現在の貯蓄のうち、頭金に充てられる額の考え方、借入する金額の考え方は下記のとおりです。

適正な物件予算の考え方

住宅の取得価格は金額が大きいため、その金額の重みや数百万円の違いがその後のプランにどのくらい影響してくるのか把握が難しいものです。

無理なく取得できる物件価格は、借入適正額と自己資金の合計額から、取得にかかる諸費用(新築で5~7%、中古で7~10%程度)を差し引いた金額です。

借入適正額とは、金融機関からの借入可能額と無理なく返せる借入額のうち、小さい方の金額が該当します。

自己資金には、現在の貯蓄のなかから物件取得に充てることのできる金額や両親などからの援助が該当します。

これらの合計額から諸費用分を差し引いたものが適正な物件予算と考えられます。

諸費用についてはこちら

頭金にあてることのできる金額を確認

適正な物件取得予算の試算後、物件取得の際の頭金に充てることができる金額の把握を行います。

これは、物件予算が試算の範囲内であっても、頭金に充てられる金額が少ない場合には、追加発注工事が多くなりがちな注文住宅を建てるのは難しくなるなど、物件によっては取得できない場合があり得るからです。

また、借入額の関係から、住宅ローン選びにも影響が出てくることも認識しなければなりません。

無理なく返せる借入額

では、無理なく返せる金額とはいったいどのくらいなのか?

下記で解説していきます。

借入可能額と無理なく返せる借入額はイコールではありません

借入可能額と無理なく返せる借入額は異なることが多いと言えます。

無理なく返せる借入額は個々のライフスタイルや消費生活のありかたでも異なりますし、住宅取得後に増える支出も加味して考える必要があります。

物件に対するこだわりや希望を優先するあまり、住宅ローン返済の負担感を検証しないで借入してしまうと非常に危険です。

一般的には手取り年収の20%程度が無理のない返済額と言われています。

毎月の無理のない返済額

では、無理なく返せる額を試算してみましょう。

①毎月の住宅関係費から②住宅取得後の維持費用を引いて計算します。

①は、現在支払っている家賃と駐車場代に住宅取得の為に積み立ててきた金額を月割りで加えて算出します。

②は、住宅取得後に増える支出を指します。

住宅を取得すると固定資産税や都市計画税がかかるうえ、マンションの場合には管理費や修繕積立金が新たに発生し、駐車場代や駐輪場代などもかかります。

一戸建ての場合は修繕積立はありませんが、逆に自分でメンテナンスの費用を計画的に準備しておく必要があります。

無理なく返し続けられる年数は?

金融機関には「70歳(もしくは75歳、80歳までなど)までで最長35年」といった条件が設定されていますが、例えば35歳の人が35年間返済を続けると完済年齢は70歳になります。

公的年金の支給開始年齢が65歳であり、退職金制度も廃止する企業が増えているこのご時世で70歳まで返済を続けることが本当に可能かどうかはよく検討する必要があると思います。

老後にも資金を残せるようにしましょう。

無理なく返せる返済額を計算しよう

無理なく返せる額と無理なく返し続けられる年数がわかれば、無理なく返せる返済額が算出できます。

上記の項目を含んだシュミレーターがありますので、ご活用ください。

無理のない計画を立て、後悔のない買い物をしてください。

https://www.sumai-info.com/information/loan_basis_trial_calculation.html
伊藤宏治

伊藤宏治

伊藤営善株式会社専務取締役 保有資格:宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(AFP)、リフォームスタイリスト1級

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