照明の目的
室内を照明し、快適な光環境を得るためには、次の3つの目的を考慮してください。
安全性
防犯、防災のための最低限の明るさ。
作業性
視作業のための明るさ。
精神的明かり
感情や雰囲気に影響を及ぼす明かりの演出。
光の種類
一般的に光といえば可視光線を指します。
可視光線
電磁波の中で、人間の目を刺激して物の形と色感を見せることができる380~780nm(ナノメーター)の波長を言います。
この波長範囲の中でも、短い波長に対しては青、長い波長に対しては赤、というように人間の目は色感の変化を鋭敏に感じ取ります。
赤外線(IR)
可視光線より長波長(可視光線の赤色の外側)の電磁波。赤外線は温熱効果があり、熱線とも言います。
白熱ランプは可視光線のエネルギーより赤外線のエネルギーの方が大きいので熱を持ちやすいです。
紫外線(UV)
可視光線より短波長(可視光線の紫色の外側)の電磁波。
可視光線に近い波長から順にUV-A,B,Cに分類されます。
UV-Aは色あせさせる退色作用があるので、放電ランプ(紫外線を発する光源)などで絵画や織物を照明する場合は対策が必要となります。
また、虫の目によく見える波長のため誘虫効果があります。
UV-Bには紅斑(皮膚の炎症を起こす)作用があります。
一方で、この波長300nm付近の紫外線はドルノ線とも呼ばれ、ビタミンDを生成し骨の発育に効果があるとされています。
UV-Cには殺菌作用があります。