バリアフリーリフォームの代表的な工事に「手すりの設置」がありますが、手すりにも種類や形状があります。
高齢者の動作を考慮し、設置すべき部位に必要とする手すりを選ぶことが大事です。
いかに各手すりの特徴を挙げました。
縦手すり
●重心が上下する場所、例えば、玄関の上がりかまち、便器からの立ち座り、段差のある浴室出入口、浴槽縁のまたぎ越し、ドアの開閉動作など、状態のバランス保持の支えが必要な部分に設置します。
●部分的な重心の上下動には有効ですが、上下階の階段やスキップフロア、玄関ポーチ部分の階段など連続して重心の上下動を行う部位には一般に不適です。
横手すり
●水平移動する場所や姿勢を保持する場所、例えば廊下や座位保持するトイレ、姿勢保持を行う浴槽などには横手すりを設置します。
●廊下や居室に設置する際には、家族の動線、出入口の建具や収納扉の開閉やスイッチ操作などに、また浴槽まわりでは浴槽用のふたの取り扱いに邪魔にならないかを確認します。高齢者の動作・動線をしっかりと確認しましょう。
可動手すり
●動作がさまざま考えられ、手すりを固定すると一部の動作が困難になる場合には、可動手すりを設置します。
例えば、トイレで便器付近に可動手すりを設けておけば、車いすから便器への移乗の際、あるいは介護者が立ち座りのための介助動作を行う際にはね上げて、その後下すことで高齢者は両手で座位保持ができるようになります。