「万が一のとき、家族が困らないように保険へ加入しておきたい」
そんな思いから生命保険(定期保険)を検討する方は多くいます。
しかし近年、収入保障保険の人気が高まっており、場合によっては定期型生命保険よりも合理的な選択になるケースがあります。
この記事では、
・収入保障保険が優れている理由
・定期保険が向いているケース
・どう選べば失敗しないか
をわかりやすくまとめました。
収入保障保険とは?
万が一のときに、遺族が「毎月一定の金額」を受け取り続けられる保険です。
受け取りイメージ
毎月:15〜20万円など
支給期間:子どもが成人するまで、保険期間満了まで など
遺族にとって“収入が減らない感覚”に近く、「生活費を安定させること」に強い仕組みと言えます。
なぜ収入保障保険は合理的なのか?
① 必要な保障額に合わせやすい
遺族が必要とするのは、将来の生活費です。
収入保障保険は「毎月の生活費を一定期間守る」形なので、以下のように設計しやすい特徴があります。
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毎月の生活費:20万円
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子どもが独立するまであと15年
→ 20万円 × 15年分を自動的にカバー
定期保険は一括で大きなお金が入るため、必要以上に高額で加入してしまうことがあります。
② 保険料が割安なことが多い
収入保障保険は、保険期間が短くなるほど「支給総額も減る仕組み」になっています。
そのため、同じ“遺族の生活費を守る目的”でも保険料が安くなるケースが多いのが特徴です。
例えば、同じ35歳で比較すると
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定期保険:月額5,000~8,000円
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収入保障保険:月額2,000~4,000円
というように、半額近くになることも珍しくありません。
③ 遺族が管理しやすい
保険金が一括で入ると、
「気づいたら減っていた」「どう運用していいかわからない」というリスクがあります。
収入保障保険は毎月決まった金額が入るため、普段の収入の延長として使いやすいという大きなメリットがあります。
一方で、定期保険(生命保険)が向いているケースもある
収入保障保険が万能というわけではありません。
以下のような家庭では、定期保険のほうが合っています。
まとまった資金が必要な家庭
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住宅ローンの一括返済
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葬儀費用
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大学費用をまとめて確保したい
こうしたケースは一括で受け取れる定期保険が便利です。
保険金を自由に使いたい場合
まとまったお金があれば、繰り上げ返済・投資・教育費など柔軟に扱えます。
健康状態の理由で収入保障の審査が厳しい場合
収入保障保険は健康状態の基準がやや厳しいため、
持病がある場合は定期保険のほうが加入しやすいこともあります。
どちらを選ぶべき?判断のポイント
以下の2つを押さえると間違いにくくなります。
【1】目的は「毎月の生活費」か「まとまった資金」か?
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生活費を守りたい → 収入保障保険
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まとまった支出に備えたい → 定期保険
【2】家族構成・ライフプランで選ぶ
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子育て家庭・共働き家庭
→ 月々の保障が必要になるため収入保障向き -
単身者、子どもが独立している家庭
→ 必要な保険金額は少なく、定期保険で充分なことも
まとめ
収入保障保険と定期型生命保険は、どちらが優れているという単純な比較ではなく、「家族にどんな形でお金を残したいか」という目的によって最適解が変わります。
特に、子育て世帯や住宅ローンを抱える家庭では、毎月の生活費をカバーできる収入保障保険が非常に相性が良く、保険料を抑えながら“必要な保障”を無駄なく確保しやすいという大きなメリットがあります。
一方で、まとまった資金を準備したい、保険金の使い道を自由にしたい、または健康面の理由で収入保障保険の審査が厳しい場合には、
定期型生命保険のほうが柔軟で実用的な選択になります。
最も大事なのは、「今の家族構成」「今後の予定」「どんな不安を解消したいのか」を整理し、目的に合った保険を選ぶことです。
同じ“万が一に備える”というテーマでも、人によって必要な保障は大きく変わります。
もし、「自分の場合はどちらが合っているのか?」「どの保険を選べば無駄がないのか?」と感じたら、お気軽にご相談ください。
専門家として、それぞれの家庭に合った保障の考え方をわかりやすくお伝えし、必要であれば具体的なプランの比較もお手伝いします。
