最近では独立型のキッチンの位置を移動し対面型にする要望が増えています。
キッチンの位置の移動
キッチンの位置を移動する場合には、排水勾配と排気ダクトの径路に制約があります。
排水勾配は1/50以上確保する必要があり、それによりキッチンの移動範囲が限定されます。
また、排気ダクトは、外気に排出する経路で梁を貫通している場合がありますが、新たに梁を貫通させることはできないので、スリーブのない梁をまたいで燃焼機器を移動させるにはダクトの径路に十分な調査・検討が必要になります。
火気の使用に関しての制約も
キッチンでは火気を使用するので建築基準法や消防法の制約があります。
燃焼機器の周囲の仕上げを不燃材料にしたり、レンジフードと燃焼機器の隔離距離を60センチ以上1メートル以内確保しなければなりません。
換気設備については、マンションの規模・構造等で外壁直接排気・集中ダクト方式・屋上換気扇連動型・給気シャッター連動型・ガス電磁弁連動型など様々な換気方法が採用されています。
色々と制約があるので注意が必要です。
電力容量にも注意
キッチンに食器洗い乾燥機、IHクッキングヒーター等消費電力の大きい機器を採用する場合は、契約電力容量にも注意が必要です。
食器洗い乾燥機には給水接続と給湯接続があります。
給水接続はヒーターで温水にするため作動時間が長くなり、温水接続では、給湯箇所が増えるので給湯器能力の検討も必要になります。
食器洗い乾燥機からは高温の排水が出るので、排水管も耐熱性の高いものに交換する必要も出てくる可能性もあります。
上記の点に注意してリフォームを行いましょう。
以上、参考にしていただければ幸いです。