先日、お客様のマンションのキッチンの排水が逆流するというトラブルがあり、訪問させていただきました。
最初は、単純な排水詰まりだと判断し、専用の薬剤散布とトーラーを使用しての配管清掃で事なきを得たと思っていました。
ところが翌日また逆流するという一報があり、再度訪問させていただきました。
その時に疑問だったのが、水を使用していない時でも逆流してくるということです。
排水設備のトラブルというのは
①どこかで異物がつまっている
②配管が細い
③通気が悪い
という3つのパターンが主になってきます。(例外として施工時の配管の勾配が不足しているというのもあります)
この3つのパターンに共通するのは「空気の流れが悪くなっている」ということです。
空気の流れが配管の中で悪くなると、水は空気の出口を求めて動きます。
これがいわゆる逆流の原因になるのです。
そして、お客様の家のキッチンの排水が水を流していなくても逆流するということはすなわちどこかから水が浸入してきていると推測されます。
その上で結論付けたのが、マンションの共有部分である集合排水菅が詰まっているのではないかということです。
集合排水管の出口のマンホールを開け、お客様のお宅から水を流しっぱなしにして実験したところ、案の定チョロチョロとしか流れてきません。
そこで共通の排水管の清掃を依頼して実施したところ逆流は解消されました。
家庭からの排水の油が固まり、それが排水の出口を塞いでいて、マンションにお住いの方の排水が集中すると排水しきれなくなった水が逆流するというからくりでした。
マンホールの右ななめ上にあるのが油の塊です。
ごっそり取れました💦
このような事例もあるため、マンションにお住いの方は、排水不良を感じた時に共用部分の設備に原因がある場合もありますので管理組合に相談してみることをお勧めします。