「年金と貯金だけで、この先やっていけるだろうか…?」
そんな不安を感じたときに、意外と見落とされがちなのが“住まい”という資産です。
多くの方にとって、マイホームは人生で最も大きな財産。
ですが、老後を迎えると「この家をどうするか」という新しい課題が出てきます。
・子どもが独立して部屋が余っている
・修繕費や固定資産税の負担が重くなってきた
・年金だけでは生活費が少し足りない
そんな時こそ、家を上手に“お金に変える”方法を考えるチャンスです。
家を売る、貸す、または住みながら資金を得る──。
それぞれにメリットと注意点があります。今回は、CFP(ファイナンシャルプランナー)×宅建士の立場から、老後の暮らしを支える「住まいの3つの活かし方」をわかりやすく紹介します。
① 売却して資金化する
自宅を売却して現金を得る方法です。
老後資金や介護費用をまとめて確保でき、固定資産税や修繕費の負担も減ります。
一方で住まいを手放す必要があり、引っ越し費用などもかかります。
② 貸して収入を得る(賃貸・空き家活用)
空き家や一部屋を貸して家賃収入を得る方法です。
資産を手放さずに安定収入を得られるのが魅力。
ただし、入居者対応や修繕などの手間・費用が発生します。
③ 住みながらお金を得る「リバースモーゲージ」
自宅を担保に金融機関からお金を借り、亡くなったあとに家を処分して返済する仕組みです。
「住み続けながら資金が得られる」のが最大のメリット。
ただし、金利上昇や不動産価値の下落によるリスクもあります。
どの方法が合うかは“家族構成”と“人生設計”で決まる
単身なのか、夫婦か、子どもに住まいを残したいかによって最適解は異なります。
「まとまった資金が欲しい」「住み慣れた家で暮らしたい」「相続も考えたい」──
目的を整理することで、より納得のいく選択ができます。
方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
売却 | まとまった資金を得られる | 住まいを手放す必要 |
貸す | 住み続けながら収入を得られる | 管理や修繕の手間 |
リバースモーゲージ | 住みながら資金を確保 | 金利・評価額下落のリスク |