「65歳を過ぎたら、住民税はもう払わなくていい」
そんな話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
年金生活に入ると、税金の負担が軽くなるイメージがありますよね。
しかし、65歳になっただけで自動的に住民税が免除されるわけではありません。
実際には、前年の年収(所得)によって、住民税がかかるかどうかが決まります。
この記事では、
・住民税非課税世帯とは何か
・65歳以上で非課税になる年収の目安
・年金はいくらまでなら非課税になるのか
を、順番にわかりやすく解説します。
そもそも「住民税非課税世帯」とは?
住民税には、大きく分けて次の2つがあります。
-
均等割:収入が少しでもあれば原則かかる定額部分
-
所得割:所得に応じてかかる部分
この 両方がかからない状態 が「住民税非課税世帯」 です。
非課税世帯になると何が変わる?
高齢者にとって重要なメリットがあります。
-
国民健康保険料・介護保険料が安くなる
-
医療費・介護費の自己負担が軽減される
-
各種給付金や支援制度の対象になりやすい
単に「税金がかからない」だけでなく、生活全体の負担が軽くなるのが大きな特徴です。
65歳以上でも住民税がかかる人・かからない人の違い
結論から言うと、判断基準は 年齢ではなく所得 です。
-
65歳以上でも
👉 所得が一定以上あれば住民税はかかる -
64歳以下でも
👉 所得が低ければ非課税になる
また、住民税は「その年」ではなく「前年の所得」をもとに計算されます。
65歳になった年は、64歳のときの収入 が判定材料になる点も重要です。
非課税世帯になる年収ボーダーライン【目安】
※金額は自治体によって多少差がありますが、全国的によく使われる目安です。
単身世帯(65歳以上)
年金収入のみの場合
-
年収 約155万円以下
→ 住民税非課税になる可能性が高い
給与収入がある場合(パート・アルバイト)
-
年収 約100万円前後以下
夫婦世帯(65歳以上・片方のみ収入)
-
年金収入のみの場合
年収 約211万円以下
※夫婦ともに収入がある場合は、合算で判断されます。
| 年金収入(年額) | 住民税の扱い | 判定の目安 |
|---|---|---|
| 120万円 | 非課税 | ほぼ確実に非課税 |
| 140万円 | 非課税 | 非課税になる可能性が高い |
| 155万円 | 非課税 | 非課税ラインの目安 |
| 160万円 | 課税の可能性あり | 自治体により分かれる |
| 170万円 | 課税 | 住民税がかかる可能性が高い |
| 180万円以上 | 課税 | 原則、住民税がかかる |
| 給与収入(年額) | 住民税の扱い | 判定の目安 |
|---|---|---|
| 90万円 | 非課税 | 非課税 |
| 100万円 | 非課税 | 非課税ラインの目安 |
| 105万円 | 課税の可能性あり | 均等割がかかることがある |
| 110万円以上 | 課税 | 住民税がかかる |
| 収入の組み合わせ例 | 住民税の扱い | 注意点 |
|---|---|---|
| 年金130万円+給与10万円 | 非課税 | 合計所得が低い |
| 年金140万円+給与20万円 | 判定が分かれる | 控除後所得に注意 |
| 年金150万円+給与30万円 | 課税の可能性大 | 非課税ライン超えやすい |
| 年金160万円+給与40万円 | 課税 | 原則、課税 |
※上記の金額はあくまで目安です。
正確な判定は、お住まいの市区町村が定める基準によって行われます。
年金はいくらまでなら住民税がかからない?
65歳以上になると、年金には「公的年金等控除」 という大きな控除があります。
そのため、
-
年金収入が同じでも
👉 現役時代より税金はかかりにくくなります
ただし注意点もあります。
よくある注意点
-
年金+少しのアルバイト収入
-
一時的な収入(不動産売却・保険の一時金など)
これらがあると、非課税ラインを超えてしまう ケースがあります。
「少しだけだから大丈夫」と思っていると、翌年、住民税や保険料が上がることもあります。
自分が非課税世帯かどうか確認する方法
次の書類で確認できます。
-
市区町村から届く「住民税決定通知書」
-
市役所で取得できる「課税(非課税)証明書」
毎年6月ごろに届く通知は、必ず一度は中身を確認 しておきましょう。
まとめ|65歳から大切なのは「年収の把握」
65歳を過ぎると、
-
働き方
-
年金の受け取り方
-
一時的な収入
によって、税金や社会保険料に大きな差が出ます。
「65歳だから大丈夫」ではなく、「自分の年収はいくらか」
これを把握しておくことが、老後のお金を守る第一歩です。
非課税世帯になるかどうかは、知っているだけで有利になる制度です。
早めに確認し、安心できる老後設計につなげていきましょう。
