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相続

身近な人が亡くなった時にやってはいけないNG行動5選 ― 知らずに後悔しないための相続・手続きの基本 ―

身近な人が亡くなった直後は、悲しみや混乱の中で、冷静な判断が難しくなります。
そんな中で、「とりあえず動かなければ」「早く片付けなければ」と行動した結果、後から大きなトラブルに発展する相続も少なくありません。
実は相続には、知らずにやってしまいがちな「NG行動」があります。
この記事では、身近な人が亡くなったときに特に注意したいNG行動を5つ、実例を交えながらわかりやすく解説します。

NG行動①:遺言書を確認せずに遺産を分け始める

身近な人が亡くなると、「とりあえず家族で話し合って分けよう」と考えてしまう方は少なくありません。

しかし、遺言書を確認しないまま遺産分割を進めるのは大きなNG行動です。

なぜ遺言書の確認が最優先なのか

相続では、遺言書がある場合、その内容が原則として最優先されます。

たとえ家族全員が納得して話し合いで決めたとしても、後から遺言書が見つかれば、その分割はやり直しになる可能性があります。

特に次のようなケースでは注意が必要です。

  • 「長男が家を継ぐのが当たり前」と思っていた

  • 「配偶者が全部もらうものだろう」と決めつけていた

  • 生前に本人が話していた内容を信じていた

口約束や思い込みは、法的な効力を持ちません

実例:話し合い後に遺言書が見つかり、トラブルに

ある家庭では、父親が亡くなった後、配偶者と子ども2人で話し合いを行い、

  • 自宅不動産は長男

  • 預貯金は配偶者と次男で分ける

という形で合意しました。

ところが数か月後、自宅の整理中に自筆の遺言書が見つかりました。

その内容は、「自宅と預貯金の大半を配偶者に相続させる」というもの。

結果として、

  • すでに進めた話し合いは無効

  • 家族関係がぎくしゃく

  • 名義変更のやり直し

といった問題が発生しました。

「最初に遺言書を確認していれば防げたトラブル」でした。

遺言書はどこを確認すればいい?

遺言書があるかどうかは、次の場所を必ず順番に確認します。

  • 自宅(机・金庫・仏壇・引き出しなど)

  • 銀行の貸金庫

  • 公証役場(公正証書遺言の場合)

また、自筆の遺言書が見つかった場合は、
勝手に開封してはいけません

家庭裁判所での「検認」という手続きが必要になります。

ポイントまとめ

  • 相続の最初にやるべきことは「遺言書の確認」

  • 話し合いよりも、まず法的な優先順位を確認する

  • 遺言書を見つけても、自己判断で動かない

NG行動②:相続人を確定せずに手続きを進める

遺言書の確認と同じくらい重要なのが、「誰が相続人なのか」を正確に確定することです。

ところが実務では、「配偶者と子どもだけだから大丈夫」と自己判断で進めてしまうケースが少なくありません。

なぜ相続人の確定が必要なのか

相続では、法的に相続人と認められる人全員の同意がなければ、遺産分割や名義変更はできません。

相続人が一人でも漏れていると、

  • 遺産分割協議が無効になる

  • 手続きが最初からやり直しになる

  • 後からトラブルに発展する

といった問題が起こります。

実例:前婚の子が後から判明

父親が亡くなり、現在の配偶者と子ども2人で相続手続きを進めていた家庭。

不動産の名義変更をしようとしたところ、戸籍をたどる過程で、前婚時代の子どもがいることが判明しました。

結果として、

  • すでに進めた協議は無効

  • その子も含めて再協議

  • 家族関係が一気に悪化

「最初に戸籍で相続人を確定していれば防げたケース」です。

NG行動③:名義変更や解約を自己判断で行う

よくあるのが、「生活費に必要だから」「管理が面倒だから」と、

  • 預金を引き出す

  • 不動産の名義を変える

  • 保険や証券を解約する

といった行動を自己判断で行ってしまうケースです。

何が問題なのか

これらの行為は、「相続を承認した」とみなされる可能性があります。

その結果、

  • 後から相続放棄ができなくなる

  • 借金も含めてすべて引き継ぐことになる

という重大なリスクにつながります。

実例:預金を引き出した後に借金が判明

母親が亡くなり、子どもが生活費のために預金を引き出しました。

その後、調べてみると多額の借金が判明。
相続放棄をしようとしたところ、「すでに相続財産を処分しているため、放棄できない」と判断されてしまいました。

NG行動④:借金や保証債務を調べずに相続する

相続というと、「預貯金や不動産をもらうもの」というイメージが強いですが、実際には違います。

相続は、プラスの財産もマイナスの財産も引き継ぐ制度です。

見落とされやすい負債

  • 銀行や消費者金融の借入

  • クレジットカードの未払い

  • 事業の借金

  • 連帯保証人になっている債務

特に「連帯保証」は、後から突然請求が来ることもあります。

実例:数年後に保証債務の請求が来た

父親が亡くなり、特に問題ないと判断して相続手続きを完了。

数年後、父親が知人の借金の連帯保証人だったことが判明し、数百万円の請求が届きました。

相続放棄の期限はすでに過ぎており、支払うしかない状況になってしまいました。

NG行動⑤:専門家に相談せず、家族だけで解決しようとする

「家のことだから家族で何とかしよう」そう考える気持ちは自然です。

しかし相続は、

  • 法律

  • 税金

  • 不動産

  • 感情

が複雑に絡む分野です。

家族だけで進めるリスク

  • 感情的な対立が起こりやすい

  • 誰か一人に負担が集中する

  • 後から「聞いていない」「知らなかった」が起きる

特に不動産が絡む相続では、素人判断が大きな損失につながることもあります


実例:専門家に相談していれば防げた争い

兄弟で話し合いを続けていたものの、不動産の評価や分け方で意見が対立。

最終的には関係が悪化し、弁護士を入れる事態になりました。

最初から第三者である専門家に相談していれば、冷静に整理できたケースでした。

まとめ

相続で大切なのは、「急いで動くこと」ではなく、「正しい順番で確認すること」です。

今回ご紹介したNG行動は、

  • 遺言書を確認しない

  • 相続人を確定しない

  • 自己判断で財産を動かす

  • 借金を調べない

  • 専門家に相談しない

どれも、少し注意するだけで防げるものばかりです。

相続は、一度進めてしまうと後戻りが難しい手続きです。
不安や迷いがある場合は、早い段階で専門家に相談することで、結果的に時間も労力も、そして家族関係も守ることにつながります。

「まだ先の話」と思わず、いざという時に慌てないための知識として、ぜひ覚えておいてください。

 

伊藤宏治

伊藤宏治

CFP®認定者、宅地建物取引士、リフォームスタイリスト1級。お金、不動産、住まいの3つの視点から、お客様の「豊かな暮らし」を実現するお手伝いをしています。「ライフプランニング」「住宅購入・売却」「リフォーム」といった、人生の大きなイベントで役立つ知識を、専門家ならではの視点で分かりやすく解説。皆さんの選択がより良いものになるよう、心を込めて情報をお届けします。

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