身近な人が亡くなった直後は、悲しみや混乱の中で、冷静な判断が難しくなります。
そんな中で、「とりあえず動かなければ」「早く片付けなければ」と行動した結果、後から大きなトラブルに発展する相続も少なくありません。
実は相続には、知らずにやってしまいがちな「NG行動」があります。
この記事では、身近な人が亡くなったときに特に注意したいNG行動を5つ、実例を交えながらわかりやすく解説します。
NG行動①:遺言書を確認せずに遺産を分け始める
身近な人が亡くなると、「とりあえず家族で話し合って分けよう」と考えてしまう方は少なくありません。
しかし、遺言書を確認しないまま遺産分割を進めるのは大きなNG行動です。
なぜ遺言書の確認が最優先なのか
相続では、遺言書がある場合、その内容が原則として最優先されます。
たとえ家族全員が納得して話し合いで決めたとしても、後から遺言書が見つかれば、その分割はやり直しになる可能性があります。
特に次のようなケースでは注意が必要です。
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「長男が家を継ぐのが当たり前」と思っていた
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「配偶者が全部もらうものだろう」と決めつけていた
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生前に本人が話していた内容を信じていた
口約束や思い込みは、法的な効力を持ちません。
実例:話し合い後に遺言書が見つかり、トラブルに
ある家庭では、父親が亡くなった後、配偶者と子ども2人で話し合いを行い、
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自宅不動産は長男
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預貯金は配偶者と次男で分ける
という形で合意しました。
ところが数か月後、自宅の整理中に自筆の遺言書が見つかりました。
その内容は、「自宅と預貯金の大半を配偶者に相続させる」というもの。
結果として、
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すでに進めた話し合いは無効
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家族関係がぎくしゃく
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名義変更のやり直し
といった問題が発生しました。
「最初に遺言書を確認していれば防げたトラブル」でした。
遺言書はどこを確認すればいい?
遺言書があるかどうかは、次の場所を必ず順番に確認します。
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自宅(机・金庫・仏壇・引き出しなど)
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銀行の貸金庫
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公証役場(公正証書遺言の場合)
また、自筆の遺言書が見つかった場合は、
勝手に開封してはいけません。
家庭裁判所での「検認」という手続きが必要になります。
