医療費控除の特例のセルフメディケーション税制
まず、医療費控除のしくみについておさらい↓
2024.01.19
医療費が年間で10万円以上かかっていれば還付が受けられる!確定申告の医療費控除
そもそも確定申告とは? 1年間(1月1日~12月31日)に所得のあった人が、所得税を申告して納税する、または所得税を納めすぎている場合は申告して還付(お金を戻してもらう)ことをいいます。 所得についてはコチラ↓ 必要書類に記入し、3月15日までに税務署に提出をする必要が...
医療費控除の難点は、医療費が年間10万円以上かかっていないと適用できないところです。
特に若い方は10万円を超えるケースはあまりないのではないでしょうか。
それに対して医療費控除の特例であるセルフメディケーション税制は、医療費控除よりハードルが低くて利用しやすいのが特徴です。
セルフメディケーション税制医療用医薬品から転用された成分を含む「スイッチOCT医薬品」を、申告者本人または本人と生計を一にする親族や家族が合計で年間1万2千円を超えて購入した場合、控除の対象となります(ただし、上限8万8千円)
市販薬でも対象になりますから、年間で1万2千円を超えるケースは意外とあるのではないでしょうか。
ただし、セルフメディケーション対象の医薬品でないと適用されませんから注意しましょう。
このマークが目印です。
対象医療品は厚生労働省のHPでも確認できます。
適用には条件がある
適用されるには条件があり、申告者本人が以下のいずれかの検診や予防接種を受けていることが条件となります。
・市町村や健保、国保などが実施する健康診断
・予防接種(インフルエンザワクチンなど)
・定期健康診断(事業主検診)
・特定健康診査(メタボ検診)あるいは特定保健指導
・市町村が実施するがん検診
サラリーマンの方でしたら会社の健康診断を受けていれば申請要件を満たしています。
医療費控除との併用は?
残念ながら医療費控除との併用は不可です。
ですので、控除額が多い方を選択するのがいいと思います。
例えば医療費が15万円かかった場合は医療費控除を適用して
「15万円-10万円=5万円」
それに対して市販薬を7万円購入したという場合はセルフメディケーション税制を適用して
「7万円-1万2千円=5万8千円」
となるので、セルフメディケーション税制の方が8,000円控除額が増えてお得です。
夫婦2人で確定申告を行う場合には、1人が医療費控除、もう一人がセルフメディケーション税制の適用を受けることは可能ですので、収入が多い方に控除額が大きい方の控除を適用した方がお得になります。
いずれにしても該当する方は確定申告をして少しでも還付を受けましょう。
申請のやり方はお近くの税務署で聞くと丁寧に教えてくれると思いますよ。