近年、金(ゴールド)の価格は高い水準で推移しています。
「昔買った金がかなり値上がりしている」「今売れば大きな利益が出そう」
そう感じている方も多いのではないでしょうか。
ただし、金を売却して利益が出た場合、その利益には税金がかかる可能性があります。
売却金額すべてに税金がかかるわけではありませんが、仕組みを知らずに売ってしまうと、後から思わぬ税負担に驚くこともあります。
この記事では、金を売却したときの税金の基本ルール、計算方法、注意点を初めての方にもわかりやすく解説します。
1. 金を売却すると税金はかかるのか?
結論から言うと、個人が金を売って利益が出た場合、その利益は課税対象になります。
ここで重要なのは、「売却金額」ではなく「利益」に対して税金がかかるという点です。
利益の考え方
金の売却益は、次の計算式で求めます。
売却益 = 売却価格 − 取得費 − 売却にかかった費用
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取得費:購入時の価格
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売却費用:手数料など
利益が出なければ、税金はかかりません。
2. 金の売却益は「譲渡所得」になる
金の売却で得た利益は、税金上、「譲渡所得」として扱われます。
譲渡所得の特徴は次のとおりです。
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給与や年金などと合算して税額を計算する
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総合課税が適用される
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所得が多いほど税率が高くなる(累進課税)
つまり、給与が高い人ほど、金の売却益にかかる税率も高くなる傾向があります。
3. 特別控除「50万円」が使える
譲渡所得には、年間50万円の特別控除があります。
ポイント
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1年間の譲渡所得の合計から50万円を差し引ける
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売却益が50万円以下なら、実質的に非課税
たとえば、
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売却益が40万円 → 税金はかからない
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売却益が80万円 → 80万円 − 50万円 = 30万円が課税対象
この控除があるため、「少額の売却なら税金がかからない」ケースも多いです。
4. 保有期間で税金が変わる「長期」と「短期」
金の保有期間によって、税金の扱いが変わる点も重要です。
① 5年以内に売却した場合(短期譲渡)
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売却益の全額が課税対象
② 5年超保有して売却した場合(長期譲渡)
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課税対象となる利益を2分の1に軽減できる
たとえば、長期保有で売却益が100万円の場合、
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100万円 − 50万円(特別控除)= 50万円
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50万円 × 1/2 = 25万円が課税対象
長く保有してから売却することで、
税金を抑えられる可能性があります。
5. 確定申告が必要になるケース
次の場合は、確定申告が必要になります。
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金の売却益が50万円を超えた場合
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他の譲渡所得と合算して50万円を超える場合
注意点
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税務署は売却情報を把握していることがある
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「申告しなくてもバレない」と考えるのは危険
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取得価格がわからない場合、計算が不利になることもある
購入時の領収書や記録は、できるだけ保管しておくことが大切です。
6. 金地金とジュエリーは扱いが違う
金でも、金地金(インゴット)と指輪・ネックレスなどのジュエリーでは扱いが異なります。
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生活用動産(普段使いの品)
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1点30万円以下のもの
これらに該当する場合、非課税になるケースもあります。
ただし、高額な宝飾品や投資目的と判断される場合は課税対象になるため注意が必要です。
まとめ|金を売る前に税金の確認を
金の価格が高い今、売却を検討する人は増えています。
しかし、税金の仕組みを知らずに売ると、手取り額が想定より少なくなることもあります。
ポイントを整理すると、
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金の売却益は「譲渡所得」として課税される
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年間50万円の特別控除がある
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5年超保有なら税負担を軽くできる可能性がある
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利益が出たら確定申告が必要になる場合がある
「いつ売るか」「どれくらい売るか」で、税金は大きく変わります。
不安な場合は、売却前に税金を試算すること、必要に応じて専門家に相談することが大切です。
金を賢く売却するためにも、ぜひ今回の内容を参考にしてください。
